私の一流トリマー論 ~お店を持ちたいトリマーへ~

若いトリマーで将来お店を持ちたいと思っている子がたくさんいると思います。



高校を卒業する18才の時に「私は将来こう(トリマー)になりたい」という夢を持ってペット美容の専門学校に行くということを実行できたのは素晴らしいことです。



40才を過ぎたサラリーマンが起業の夢を持っていても、何をしたらいいのか分からないのと大違いです。



カットが上手になりたい、その一心で頑張っています。



カットの上手な先輩を尊敬しています。



美容学校ではトイプードル1頭を1日かけて上げます。



お店で働く普通のトリマーはトイプードルを1日3頭仕上げます。



一流トリマーはトイプードルを1日5頭仕上げることが出来ます。



ある日、将来開業を夢見る若い20才の新人トリマーの女の子に一流カリスマトリマーの講習を受ける機会が訪れました。



私は彼女に尋ねました。「講習はどうでしたか?」



トリマー「う~ん・・・」



私「???」



トリマー「仕上げがイマイチでした。」



私「一流カリスマトリマーの仕上げがイマイチ?」



私はこの会話で彼女の間違った方向性に気付きました。



カットの技術が一流トリマーの証。頭の中がそう固まっています。



最近では宅配の運転手さんのことを「セールスドライバー」と呼ぶようになりました。お客様と接する仕事、これは誰もがセールスマンなのです。



トリマーは技術者ではありますが、それだけではありません。お客様と直接ふれあいワンちゃんの健康についても話する立場です。



では一流トリマーとは何か?



売れるトリマーです。



これを言うと普通のトリマーは憤慨します。



「技術は無くてもいいと言うんですか?」と。



そんなことは言ってません。一流トリマーはあなた達より技術はあるのはもちろん、売る能力がバツグンなのです。



「でも、実際に私の尊敬する先輩より仕上げがヘタじゃないですか!」



あり得ません。バカなの?(失礼)



普通のトリマーは先ほども言ったようにトイプードルを1日3頭、無駄に(失礼)時間をかけて仕上げるのです。一流トリマーは1日5頭手際よく仕上げます。



その利益の差に気付きませんか?



つまり自己陶酔そして自己満足のカットをするのが普通のトリマー。



そしてお客様を満足させるカットをするのが一流トリマー。



(実際のお店での作業はチーフトリマーが監督となり、チームで仕事を進めますのでグルーミング担当、カット担当などその日によって変わります)



トリマーはカットが仕事ではなく、お客様のために愛犬の健康も含めたトータルケアをする。それが仕事です。そしてそれが出来るのが一流トリマー。



もっと言えば、リーダーシップとマメージメント力も必要です。



そしてそれに気付いた子だけが、開業して成功することができるのです。



それと開業希望者にはそれよりもっと大事なことがあります。



トリミング技術を磨いて、お店を開店させてもお客様はそれだけでは来てくれません。



お店にお客様が来て下さるにはマーケティングが必要なのです。



しかし、そのことを理解出来ていない(学校では教えてくれないし)人がほとんどです。



なぜマーケティングが大事か?



私自身、トリマー資格は持ってないし、学校にも行ったことがないですが、お店は持っています。



お店を持つということはそういうことなのです。


(このブログ全体がマーケティングの話です) 


チームワークで勝利する!

何時から何時まではこのワンちゃんという具合にスケジュールを組む。



1人で1日4頭で組むなら、2人で8頭。では3人なら3ラインで12頭?



トリマー複数人でこの組み方では何が起こるかと言うと、早く終わった人は「やることがない」ということ。



いや、別の人を手伝ったらいい。ホテルのワンちゃんの世話や掃除をすればいい。やることはいっぱいある。



ところがやらない。



いや、向上心がある子はやる。



しかし、ほとんどの子はそうでないと心得なくてはならない。



経営者と従業員は違う。これは永遠にそうなのだ。



そしてこのやり方はタイムスケジュールががっちり決まっているので飛び込みはほぼ受けられない。



がっちり決まっているが故に、無駄な時間ばかりなのである。



つまり機会損失だらけ。



なので、このやり方はNG。



既に経営されている方は当たり前のことでしょう。



ここではオーナーはがトリマーでないケースで話をする。



では、どうするか?



トリマー全員を一つのチームとして見る。



熟練度によって、その日の勤務シフトを見て、犬種別にグルーミング担当、カット担当に分ける。



全体を俯瞰で見れるチーフトリマーをキャプテンとして、逐次トリマーに指示を与えながら進めていく。



これで1人の空き時間は無くなる。早く終る場合は全員が早く終わっている。



2人なら8頭が、3人で15頭、4人で25頭できるようになる。



チームでやると生産性がまったく違う。



野球でもサッカーでもチームワークのいいチームが強い。



これは今更言うまでもなく当たり前のこと。



しかし、これをやるためにはトリマーのリーダーが必要。



そして生産性が上がるということは、肉体的にはキツイということ。



今まで緩い仕事をしてきたトリマーには抵抗される。



逆に緩い仕事で何もなく毎日過ごせたのはリーダーがいなかったから。



なので、まずリーダーを作る(替える)。



ただしそう簡単にそういう人材は見つからない。



できればヘッドハンティングで連れてくる。



これには時間がかかるかもしれなけど、我慢強く虎視眈々と狙うしかない。



こういう時に「運」が左右するもの。



運をバカにしてはいけない。



成功者のインタビューを聞くと、「私は本当にラッキーでした」というのをよく耳にする。



「運も実力の内」と言われるが、本当にそうなのだと思う。



強い意思を持って、やるべきことをやっているからこそ、好機は訪れるのだ。



そしてそれが叶ったら、システム変更に抵抗するスタッフには退場してもらうしかない。



今までゆる~い仕事をしてきた者に、「厳しいプロに変身しろ!」と言っても無理。



放っておいても必ず脱落するだろう。



システムについて行けないそういう人はいずれ必ず辞めることになる。



それなら一刻も早くそうなるようにすることだ。



染み付いた甘い体質は変えようとしても変わらない。



しかしこれも不思議なことに「以心伝心」



こちらの気持ちは放っておいても伝わる。



なにやら題目の「チームワーク」とは逆のことのようだが、プロ集団としてのチームワークを形成するにはアマ(甘)ちゃんは必要とされていない。



これは野球もサッカーも同じ。



機会損失を防ぐには、まず強いリーダーを据えてシステムを替えること。



自分自身がトリマーで強いリーダーなら簡単にクリアだ。



次回は「一流トリマー論」。 



紹介など、どうでもいい

「機会損失」の話を語る前に、言っておかなければならないことがある。



前回の説明では売上アップは「価格設定の改定、そして機会損失を無くすことをした」だった。



ただそういう場合必ず「サービスが悪くなった」とのクレームはある。



しかし考えて見てほしい。私が引き受ける前の店がなぜ潰れたのか?



県下最安値、なおかつ常識的に請求するのが当然のオプション料金や追加料金をほとんど請求しない。



同じことをしていては、誰がやってもまた潰れる。



労働組合がベアアップを叫んで勝ち取ったとしても、会社が潰れれば元も子もないのと同じ。



過剰サービスは「悪」だ。



利益を妨げ、顧客層の劣化を加速させる負のスパイラル。



劣化した顧客層の紹介など、どうでもいい。いや必要ない。劣化が劣化を呼ぶだけだ。



私は正常なサービスを劣化させたのではなく、過剰サービスを廃止したのに過ぎない。



紹介は相互にリスペクトする関係の顧客の紹介だけがあればいい。



そういう顧客層を作り上げることこそ、経営者の責務なのだ。



店は利益を上げることで、また新たなサービスを生み出せる。



だから改革は誰に何を言われようがやり遂げることが重要。



さて、「機会損失」とはこうだ。



電話が鳴る。



「今週の土日、空いてますか?」



「申し訳ございません。あいにくご予約がいっぱいです。」



「では来週は?」



「来週も土日は難しいですね~」



「では結構です」ガシャン。



受け入れることが可能なら機械損失はない。



受け入れるようにすればいいだけの話だ。



これはさほど難しいことではない。



なぜなら、逆に顧客からのオファーがあるからこそ、機械損失は生まれるのだから。



顧客からのオファーがなければ、機械損失など生まれるわけがない。



顧客からのオファーを生むノウハウについては、もちろん一番重要なことであるので、別のテーマで取り上げたい。



売上を上げるには、

1,新規顧客を獲得する

2,獲得した新規顧客にリピーターになってもらう

3,顧客単価を上げる

4,回転率を上げる

5,機会損失を失くす

6,失客を減らす



上記6つの要素がある。



この中で1が一番難しくて、5が一番簡単である。



ではなぜ、そんな簡単なことで売上を約2倍にすることができたのか?


それは次回のお話~


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値上げをすれば顧客は減るのか?

実は今の私の店は、潰れかけの店を買収したものだ。



スタッフと顧客と設備をそのまま引き継いだ。



信じられないことだが設備は引き継いだとたんほとんどのものが壊れた。



車、パソコン、コピー機、業務用エアコン。



この話はまた後日述べることにしよう。



さて、本題だ。



前の店が潰れた原因はもちろん放漫経営が最大の要因であるが、その経営手法が、「とにかく安くすることが顧客サービスだ!」というものだった。



そもそも基本料金が安く、それを売りにしていた。



市場調査してみると、全国的に有名な安売り店の次に安い店だった。



シャンプー・トリミングでは抜毛、毛玉、汚れなどいろいろな追加料金の要素があるのだが、スタッフは私の指示を無視して、ほとんど追加料金を取ろうとしない。



これは前のオーナーのやり方で自分たちも共感していた考えなのであろう。



「値上げをする」「送迎料金無料は有料にする」



と私が言えば、「そんなことをするとお客様が減ります」と抵抗する。



はたしてそうだろうか?



ドッグサロンはスーパーマーケットではない。



卵をチラシで1円でも安い店を探して行くスーパーマーケットとは違う。



顧客名簿を持ち、「◯◯様、お待ちしておりました!」とお迎えするドッグサロンとどこの誰かわからない不特定多数の客を相手にするスーパーマーケットとは、消費動向が違うのを理解していないのだ。



これは自分が客の立場になればすぐに分かることなのだが、主婦感覚のスーパーマーケットのことしか目に入っていない。あっちのスーパーは高いからこっちで買い物しようっと、的な感覚。



スーパーや家電屋さんでは1円でも安いものを探す人が、車を買う時にはその車種で一番高いクレードのものを買う。



同じ人でこれほど消費動向は違うのだ。



私たちの顧客は付加価値や満足感を求めている。



そこで、私はスタッフの抵抗を無視して、基本料金を犬種別に3~10%の値上げをして、なおかつ基本料金+1,000円のコース、+2,000円のコースを作った。



結果は+1,000円のコースを選択する顧客が50%を占め、売上は約2倍。もちろん顧客は減るどころか増え続け、また回転率も上がった。



もちろん値上げには顧客がついて来れなくなる限界価格がある。価格政策というのはそれほど重要なことなのである。



ただし、売上が約2倍になったのは別の要素もある。



それは「機会損失の減少」である。



では、どうやって「機会損失の減少」を実現することができるたか?



次回のお話です。

ガチョウと黄金の卵

もう一つの基礎原則は「効果性の原則」です。


この話は前回の話と相反する話かもしれませんが、次のステージの話です。


望む結果 = Production(プロダクション)


目標達成能力 = Production Capability(プロダクション ケイパビリティ)


効果性の原則とはこれら両者のバランスのことで、P/PCバランスと言います。


誰でも望む結果を持っているけど、同時に目標達成能力を高めていかなければ、望む結果を得続けることはできません。


イソップ童話の『ガチョウと黄金の卵』の話をご存じですか?


貧しい農夫が一日に一個、黄金の卵を生むガチョウを手に入れ金持ちになったものの欲が出て、ガチョウを殺して腹の中の卵を一気に手に入れようとした。


しかし、いざ腹を開くと中は空っぽだった・・・。


ここで金の卵は「望む結果」、きんの卵を生むガチョウは「目標達成能力」に置き換えます。


これを再度私たちに置き換えると「望む結果(P)」は「シャンプー・トリミング頭数、顧客獲得数」、「目標達成能力(PC)」は「体」。


黄金の卵を追い求める気持ちが強すぎて一日一個で我慢できなくなったのはP/PCバランスが崩れた状態です。


人はしばしば黄金の卵に対する意識が強すぎて、黄金の卵を生むガチョウを疎かにしていまいます。


仕事で成果を上げるために徹夜を続けて健康を損なうのはその例です。


最終的に望む結果を得続けるようにするには、仕事に没頭するだけではなく睡眠や栄養を十分に摂ったり必要な知識を蓄えたり、きちんとガチョウの世話をする必要があります。


逆にガチョウの世話を焼きすぎて黄金の卵のことをまったく考えなければ、自分自身食べていけなくなります。


長期的視点に立てば、このP/PCバランスといのは非常に重要です。


しかし私は『一生の間に自分にとって一番重要な一年間は死ぬほど仕事しろ!』と思っています。


それはまさに開業前後の1年間です。


その間はP/PCバランスなど考えず、『黄金の卵』を追い続けるのです。


そして早く軌道に乗せ、次のステージとして、それからはP/PCバランスのことを真剣に考えて下さい。


パラダイム

”成功をつかむ習慣”の基礎原則に「パラダイム」があります。


パラダイムとは「支配的規範となる物の見方や捉え方」のことです。


「私たちは物事をありのままに見ているのではなく、私たちのあるがままに見ている」


人はこれまでの経験や立場などの枠組みで物事を見ます。


ですから、同じものを見ても個々人で見え方はさまざまです。


つまりパラダイム次第で物の見方は変わり、考え方が変わる。


考え方が変われば行動が変わり、最終的な結果が変わってくる。


開業から3年くらいまでは、まず新規顧客を獲得することが仕事の最優先事項です。


電話がかかってきたけど、切れた。


この場合、『どんなことをしてもチャンスは絶対逃がさない』と思っていれば、必ず掛け直すでしょう。


逆に、その強い思いがなければ、そのままです。


そして、3年間で両者の結果はまったく違うものになるでしょう。


今のあなたはどっち?


大きな目標、小さな目標

7月1日は何の日ですか?思いつきますか?


自営業者にとって、下半期スタートの日です。


つまり昨日は上半期の締日でした。一年の半分の区切りの日です。


皆さんには大きな目標があります。


それは「開業するぞ~!」というものです。


それには「○年○月」と言う日付が頭に付きます。


「○年○月、開業するぞ~!」です。


私は、寝室の壁に大きく書いた紙を貼っていました。


それと同時に、「3年後(2010年)サロンを開業するぞ!」とも別の紙に書いて壁に貼っていました。


サロンの開業は方針転換のため実現しませんでした。(後に2013年に実現)


でも当初の方針通り進んでいたら、必ず実現していました。


つまり、あなたが望まないことには何も実現しないんです。


現にあなたが望んだこと(開業)は実現したではありませんか?


あなたの今の大きな目標はなんですか?


201○年、スローライフを実現!


201○年、サロン開業!

201○年、シャンプーカーもう一台稼働!


なんでもいいんです。紙に書いて、それを毎日見れるところに貼っておきましょう。


すると「あぁそうか、この目標に向かって頑張ってるんだ」と脳が認識します。重要なことです。


そして、小さな目標も持ちましょう。


小さな目標とは、


「今月は○○頭シャンプーするぞ!」


「今月の目標金額は○○万円だ!」


「今日のわんちゃんは○○分以内に作業するぞ!」etc


例えば私は毎月、シャンプー頭数と金額の二つの目標を持っています。


6月は、29日までに金額はクリア。


しかし、頭数はクリアできないままでしたが、最終日の30日に7月でもよかったお客さまを30日に持って来てシャンプーし、クリア!

5月は逆に、最終日の31日に頭数はクリア予定だったけど、金額がわずか千円足りませんでした。


どうしよう、このままではクリアできない。知り合いのところに行って「ダックス千円でいいから洗わせろ!(笑)」と脅しにいこうか?


と、そうしているとその日2頭シャンプーのお客様で、1頭をシャンプーしてお返しすると、「2頭ともカットお願いします。」と・・・


これで金額クリア!です。


このように私は毎月末日はギリギリの「小さな戦い」をしてるんです。


常に日付に区切り持って、小さな世界(毎日)の中で何とかする。


その積み重ねが大きな目標の達成に繋がる。


『スローライフ』を夢みてこの世界に入ったのに、会社にいるみたいに言われる・・・と思うかもしれません。


しかし、その実現のためにこそ、今は毎日少しづつ努力をしていきませんか?


あなたは大きな目標(中長期)、小さな目標(短期)を持って毎日を過ごしていますか?